歴史・組織

東海地区サマーキャンプの歴史

みんなの力で、このキャンプがさらに発展することを願っています。

1925年に米国で始められたサマーキャンプは世界にひろがり、日本では1963年に千葉県で最初のキャンプが行われました。東海地区で始められたのは1974年(昭和49年)です。

現在も東海地区小児糖尿病サマーキャンプ研究会の顧問でいらっしゃる神谷齊先生(故人:当時、三重大学小児科、国立病院機構三重病院名誉院長)、土田勇先生(当時、中部労災病院内科、現旭労災病院名誉院長)、川村正彦先生(当時、名城病院小児科、現川村小児科クリニック院長)の3人が、東海地区の糖尿病のこどもたちのためにぜひキャンプを始めよう!とボランティアのスタッフを集め、4泊5日の日程で行ったのです。その後、日栄康樹先生(当時、国立療養所恵那病院内科、現国立病院機構恵那病院名誉院長)、奥山牧夫先生(稲沢市民病院内科、現名誉院長)が加わり、次第に大きくなってきました。

当時の糖尿病治療はお弁当箱より大きなサイズの血糖測定器に血液を山盛りにのせたテープを入れて、血糖を測定、インスリンもバイアルから注射器でとり、自分でまぜてうつという、現在の進歩した器具類からは想像できないほどたいへんでした。また、当時のインスリン製剤では、食事療法も自由度が少なく、栄養士さんたちは献立を考えるだけでなく、厨房に入り、3食ともつくっていました。

でも、キャンプに参加したこどもたちの元気さは今とかわりません。
そして、当時参加されたこどもたちも今は立派に成人され、社会のいろいろなところで活躍されたり、りっぱなお父さん、お母さんになっておられます。キャンパーとして参加したあと、社会人になって、今度はキャンプのスタッフとして、現在のキャンプを支えてくださっている方も少なくありません。

今年で49回を重ねる本キャンプは、多い日には200人を超える大勢のメンバーが集まります。
小学3年生~中学3年生の1型糖尿病患児(キャンパー)、ポストキャンパー、医師、看護師、栄養士、薬剤師、検査技師、児童指導員、保育士、理学療法士、学生(医・看護・栄養・・)、糖尿病関連企業の社員などが集まって、4泊5日の共同生活をします。更に、キャンパーのご家族や、小学2年以下の1型患児、本キャンプの対象年齢以上で発症の親子、本キャンプの対象年齢の親子(1人で4泊することが難しい患児)も、キャンパーとは別行動で、1泊2日のミニキャンプへ参加できます。

これまでに、たくさんの1型糖尿病のこどもたちが、キャンプを通して勇気を与えられ、病気をもちながらも自立して成長する力を養いました。ボランティアとして参加したスタッフもキャンプの経験で医療者としての厚みを増し、成長させてもらいました。

みんなの力で、このキャンプがさらに発展することを願っています。

東海地区小児糖尿病サマーキャンプ研究会

世話人会

代表世話人

菅 秀(三重病院)

世話人(順不同)

木村那智(ソレイユ千種クリニック)、杢野武彦(杢野医院)、貝沼圭吾(貝沼内科小児科)、村端真由美(三重大学)、稲垣美幸(あいち小児保健医療総合センター)、川地慎一(岐阜赤十字病院)、林安津美(たいや内科クリニック)、加藤大也(たいや内科クリニック)、青山幸平(名古屋市立大学病院)、田中佑軌(ポストキャンパー)、向出遥菜(ポストキャンパー)

顧問

土田勇(旭労災病院名誉院長)、奥山牧夫(稲沢病院名誉院長)、川村正彦(川村小児科院長)、羽賀達也(羽賀糖尿病内科)、藤澤隆夫(三重病院名誉院長)

事務局

岩崎将之